研究の概要
①5軸制御工作機械を用いた切削点送り速度一定化制御法
5軸制御工作機械の直進軸と旋回軸を用いて,加工創製面の面性状を向上させることを目的として研究をおこなっています.具体的には,面性状の向上が期待される切削点での送り速度を一定にする手法に着目し,5軸制御工作機械の直進軸と旋回軸の特性差を考慮した,同期誤差低減のための制御パラメータチューニング手法の構築およびその実用的な展開を目指しています.本研究により任意曲面形状を加工する際の同期誤差を実用的に低減できる手法を提案できれば,切削点での送り速度を一定にする手法は次世代の面品質向上手法になるものと考えています.
②PLCを用いた3軸直交ロボットの開発
将来的には加工タスクを想定した,PLC(Programmable Logic Controller)を用いた3軸直交ロボットの研究開発をおこなっています.機械加工ではCNC(Computerized Numerical Control)を使用するのが一般的で,PLCはCNC程の細かいモーションコントロールを得意としませんが,PLCのコストメリットと生産工場での流通性に着目し,高精度加工の実用的な手法の提案を目指しています.本装置は公益財団法人NSKメカトロニクス技術高度化財団技術教育助成を受けて製作したものであり,本科5年生向けの「メカトロニクス工学Ⅱ」や「機械工学実験B」の教材としても使用しています.
③6軸協調ロボットの制御法開発
将来的には加工タスクを想定した6軸協調ロボットの制御について研究をおこなっています.機械加工では工作機械を使用するのが主流でしたが,コストメリットと省スペースの観点から,6軸ロボットを用いたエンドミル加工の実用的な制御手法の提案を目指しています.本研究は大学や企業との産学連携の共同研究になります.
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